iDeCoの年末調整・確定申告の方法を超簡単に解説いたします

税金の知識

iDeCoのメリットの1つである税制優遇。しかし年末調整や確定申告をしなければ、税制優遇を受けることはできません。保険の受け取りもそうですが、なんでも申請制なんですよね。適切な知識がないといけないんだなーっとあらためて感じます。今回はケースによって異なるiDeCoの申告方法をまとめます。最近iDeCoを始めた方も、これから始める予定の方も、本記事が参考になれば幸いです。

【事業主払込を指定している場合】

事業主払込?聴きなれない言葉ですが、勤務先が給与天引きのうえ、事業主(企業)の口座から口座引き落しで毎月の掛金を国民年金基金連合会に支払う方法をとれるかどうかということです。

うーん、難しい。要は勤務先がやってくれるかどうか次第ですので、勤務先に確認すれば教えてくれるかと思います。

この場合に該当し、1か所から給与を支払われている会社員と公務員であれば、年末調整のタイミングで必要書類を勤務先に提出すれば終了です。申告する書類は一般的に勤務先でもらうことができます。

掛け金は給与から天引きされます。毎月の税額を計算する際にiDeCoの掛け金を控除する手続きを行っているため、年末調整の手続きをする必要がありません。とても楽です。

以下の3ステップで完了します。

①小規模企業共済等掛金払込証明書がハガキで届くため保管しておく

国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書」というハガキが届きます。

この証明書は加入者が1年間払う予定の掛け金を証明する重要な書類ですので、なくさないにように保管しておきましょう。

では、このハガキはいつ頃届くのでしょうか。状況によって届く時期は異なるようです。

iDeCoで年単位拠出を選択して掛け金を月別に指定している場合、証明書は10月下旬頃に送付されます。掛け金を月単位拠出にしている場合では、初回掛け金を支払った月によって証明書が届く時期は異なります。

②給与所得者の保険料控除申告書に必要事項を記入する

勤務先から「給与所得者の保険料控除申告書」という書類をもらい必要事項を記入します。書類の右下に小規模企業共済等掛金控除の「確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金」「合計(控除額)」の欄に、①のハガキに書かれている合計金額を記入します。

③勤務先に提出する

①②の書類を勤務先の担当部署に提出し終了です。超簡単。

【確定申告で申告する場合】

個人事業主・フリーランスを含む自営業等の方は自身で確定申告をすることになります。確定申告の用紙は、税務署・確定申告会場・町村の担当窓口・国税庁ホームページ等で準備できます。また、会社員や公務員であっても、小規模企業共済等掛金払込証明書の到着が年末調整に間に合わない以下のようなケース等では、自身で確定申告の手続きを行う必要があります。

11月以降にiDeCoの初回掛金を支払った場合
小規模企業共済等掛金払込証明書の送付後に掛金額が変更になった場合

この場合も以下の3ステップで終了です。

①小規模企業共済等掛金払込証明書がハガキで届くため保管しておく

前項にきさいしているため割愛します。

②確定申告書Aに必要事項を記入する。

「確定申告書A」第一表「小規模企業共済等掛金控除」の欄に①のハガキに記載されている金額を記入します。

続いて「確定申告書A」第二表の右上部分にある「小規模企業共済等掛金控除」の空白の欄に「個人型確定拠出年金」と記入します。さらに①のハガキに記載されている金額を図の通り2か所に記入します。

③税務署に提出する

申告期限内(原則2月16日から3月15日の間)に、①②の書類と「源泉徴収票」を税務署に提出し終了です。確定申告って案外簡単!

確定申告書Bの場合もほぼ同様。

所得税や住民税はいつ戻ってくるのか?

所得税の還付時期

勤務の年末調整完了時期によっても異なりますが、早ければ12月中、遅くても1月下旬頃には還付されます。確定申告の場合は、4月から5月頃に軽減された分の所得税が指定の口座に還付されます。

住民税の反映時期

住民税に還付はなく、所得控除した分は翌年6月以降の住民税に反映されます。

年末調整をした人は、5月から6月頃に「住民税決定通知書」というハガキが届くのでご確認ください。住民税の年度は6月から翌年の5月末までなので、会社員や公務員の場合は、6月以降に支払われる給与より新しい住民税額で天引きされることとなります。

確定申告をした人には、「納税通知書」「納付書」が5月から6月頃に届くので、金融機関にて一括もしくは4期分割で住民税を納付します。一括の方が割引されますのでお得です。

まとめ

案外簡単にできる確定申告。年末調整も記載場所さえ理解すれば、ハガキに記載されている金額を転記するだけです。たったこれだけのことで、節税効果があるなんて。また老後資金も貯められます。節税すれば生活費の負担を軽減することができるのでiDeCoはお薦めです。しかしながら、掛金を毎月支払うため、「今」にお金を使いたい方は「今」を楽しんでください!どちらを選ぶかはその人の価値観ですので、正解不正解はありません。

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